山梨県水素エネルギープロジェクトの通訳ガイド研修を実施
12月9日(火)と13日(土)に、当会会員を中心とした通訳ガイド23名を集めて、山梨県が推進する水素エネルギープロジェクトの通訳ガイド研修を実施しました。
両日とも天候に恵まれ、寒さもさほど感じない絶好の研修日和でした。研修場所は山梨県甲府市の南部、米倉山(こめくらやま)にある電力貯蔵技術研究サイトの水素製造保管出荷設備です。次世代エネルギーシステム研究開発ビレッジNesradも併設されており、研究活動が行われています。
研修はまずNesrad内の教室で座学から始まりました。講師は山梨県庁企業局新エネルギーシステム開発課推進監の堀内様で、最初にプロジェクトの概要説明とビデオ(日本語版、英語版)を見て概要を頭に入れました。
続いて製造保管設備を見学しました。水電解装置には隣接の太陽光で発電された電気と濾過された純水が送られ、特殊なフィルターを使って水を水素と酸素に分離させます。水素は吸蔵合金タンクに送られ、タンク内の金属に吸着させ保管します。温度を20度ほどにすると吸着し、約60~70度で放出されるので、水素の保管と再利用が可能になる訳です。酸素は配管を通って建物外に放出されます。このプロセスで生成された酸素は今のところは利用されていませんが、設備を作れば利用可能になるでしょう。
米倉山自体には、研究目的以外には水素を燃料として利用する設備がありません。そのため、製造された水素は専用のローリーを用いて、各地の水素燃料利用施設へと出荷されます。製造された水素は、カードルというソーセージ状のボンベに高圧充填されます。現状では、トレーラー1台分の水素を充填するのに約7時間かかるそうです。
研究施設から歩いて数分のところには次世代エネルギーPR施設「きらっと」があります。現状では、説明言語は日本語だけで外国人向けにはなっていませんが、山梨県の電力事情やクリーンエネルギー開発への取り組みが、スクリーンやパネル、実験設備を使って分かり易く紹介されています。パネルにはクイズもあり、家族連れで訪れても楽しめる展示となっています。入場料は無料です。
山梨県では、県内だけでなく全国、更には海外に向けて、この水素エネルギーの活用展開に注力しています。山梨県北杜市のサントリー白州工場では、この技術を活用して工場内に水素製造装置を完成させ、自前で水素エネルギーの製造、利用が行われています。静岡県富士市のUCC上島珈琲富士工場には、コーヒーの焙煎のための燃料として、米倉山から水素が配送されています。また、東京都、福島県、群馬県とのアライアンスも進行中です。
海外についても、2025年にはインドや、アメリカからの使節団が米倉山を訪れており、当会が通訳を担当させて頂きました。2026年にも海外からの来客がこれまで以上に見込まれています。当会としても、今回の研修の成果を活かして、山梨県の水素エネルギープロジェクトの海外への展開に貢献して行きたいと思います。

