ロシアからの70名様が身延山久遠寺を参拝、和太鼓演奏を奉納
5月17日、ロシアの銀行業界の70名様が来日され、身延山久遠寺を参拝訪問されました。厳しい国際情勢の中、平安の祈りの場を求めてお越しになりました。久遠寺の幹部の皆さまも、分け隔てなく迎え入れる仏教の大慈大悲のこころで、対応してくださいました。奇しくもちょうど750年前のこの日、1274年5月17日は、日蓮聖人が身延山に入山された日でもあり、動乱の中世東アジアに仏教の智慧とちからで平安をもたらすことに生涯を捧げた日蓮聖人が、この不思議なご縁をつないでくださったのかもしれません。
今回の参拝訪問は、身延山のインバウンドの拠点となっている宿坊覚林房さんに、ロシア側からご相談があったものです。国内外の世論動向や、宗祖御入山会の大きな法要が営まれる日でもあることから、実現は難しいのではないかとも思われましたが、久遠寺の幹部の皆さまは、こういう時こそ仏教のこころでお迎えしましょう、と快くお受け頂き実現致しました。
4月のインドからの世界的ヨガ団体100名様の受入れに続いて、今度は70名の皆さまに久遠寺の新書院で昼食を召し上がって頂くために、再び、覚林房さんが身延山の「セントラルキッチン」に早変わり。日頃から厨房を担ってくれている欧米からのワーキングホリデーチームに、今回も伊豆修善寺から懐石の巨匠、柴山崇志氏が応援に駆けつけてくれて、こころのこもった本格的な精進料理を、覚林房からピストン輸送でお届けしました。
また当会から富士山レンジャーの一員でもある会員が登山ガイドを担当させて頂き、久遠寺から表参道を登って身延山頂の思親閣を参拝する伝統的な登拝も体験して頂きました。
参拝訪問の掉尾には、これまで観光庁ガストロノミーツーリズム推進事業でご一緒させて頂いた、元鼓童の若手著名演奏家の神谷俊一郎さんや俳優など演者の皆さん、和太鼓によるコミュニティ活動を展開する株式会社遊覧座さんが今回も駆けつけてくださって、ロシアからの皆さまのお志で、久遠寺大本堂前で平和の祈りの大太鼓演奏を奉納致しました。
身延山久遠寺の大本堂で毎朝営まれる朝勤では、導師の方が回向の際に世界各地の紛争がおさまり平安が訪れることを、毎回声に出して祈っています。遠く離れた地での小さな祈りが必ず届くことをひらすら信じて、私たちのできることをひとつひとつ積み重ねて行きたいと思います。
(↓奉納演奏の模様はこちらからご覧ください)